◆今月のメッセージ 2014.11:

11月です!

11月は、文化祭や体育祭など、イベントの多い楽しい月ですね!
コンサートも多く、外来のアーティストたちも多く訪れる月でもあります。

先週、軽井沢や草津の紅葉見物に参りましたが、昔、「もみじ」の童謡を歌っていた事を思い出し、ふと気づくと口ずさんでいました。

歌詞をじっくり味わいながら歌っていますと、子供時代に歌っていた頃は気づかなかった表現が理解出来、益々この詩が好きになってしまいました。
フランスにいますと、「もみじ」の曲は頭に浮かんできません。
それは、「黄葉」ばかりですから、もみじの赤色を見なければ、脳裏に「もみじ」の歌は響いてこないのです。
人間の脳とは不思議なものですね。

「もみじ」の歌詞を記載します。

①秋の夕日に照山もみじ
濃いも薄いも数ある中に
松を彩るかえでやつたは
山のふもとのすそ模様

②渓の流れに散り浮くもみじ
波にゆられて離れて寄って
赤や黄色の色さまざまに
水の上にも織るにしき

誠に素晴らしい詩だと思います。
最初の一行の歌詞を思い浮かべただけで、光景が目の中に浮かんできます。
美しい景色を詩で表現し、とても情緒がありますね。
解釈は人それぞれですが、こんなイメージでしょうか?

①秋になり、色鮮やかになったもみじでいっぱい、その美しい山々に夕日が照らされて、山は一層赤くなり、さらにあざやかな風景になっている。
もみじなどの紅葉の中で、濃いものも薄いものも入り交っていて、その色模様の彩りが美しい。
山のふもとの方では、かえでやつたの葉が赤色や黄色の色彩ゆたかに染まっている。
緑色の松のまわりに、色どりをそえて、まるで着物のすそ模様のようで、とても美しい。

②きれいな色に染まっても、散ってしまったもみじの葉が谷間の川の流れの中で浮いている。
その紅葉の落ち葉のいくつかが、波にゆられながら、近づいたり離れたりして川の水に流されている。
落ち葉は、赤色や黄色などさまざまで、色彩がとても豊富である。
その色彩豊かなもみじが、川の水の上に浮かび流れる様子は、まるでにしき模様の織物を水面に広げているようだ。

「松をいろどる、かえでやつたは」の部分を歌いますと、緑の松の中に、もみじが映えている様子が対照的に対比させているところがとても素晴らしいと思います。

まさに、軽井沢を散策していますと、このような風景が目に留まり、「この詩は素晴らしい!」と、実感しました。

昔の話ですが、小学校4年生の学芸会で、「遠足」というタイトルの劇をしました。
遠足の一日の様子を劇にしたものでしたが、とてもよく台本が出来ていたので、楽しかったです。
セリフを言いながら散策して、その場所に来ると、それに合った歌を皆で斉唱するという、ミュージカルやオペラの前身のようなものでした。
私は、劇に出たかったのですが、ピアノが弾けるという事で、残念ながらその劇には登場出来ず、ずっとグランドピアノの前に座り、斉唱する箇所にくると、伴奏担当でしたが、その全曲の中で、「もみじ」の曲が一番好きでした。

イベントの思い出は、大人になって幸せな気持ちにさせてくれるものです。
子供たちに、お勉強とは別の楽しい思い出をたくさん作ってもらいたいと思います。

では、素晴らしい11月をお過ごし下さい。
ちなみに、今月は誕生月でもありますので、張り切りたいと思います。