◆今月のメッセージ 2020.03:

もう3月になりました。

春の香りにワクワクする時期ですのに、今年に限っては、新型コロナウイルス感染の話題に振り回されてしまい、平常ではいられない気持ちです。

舞台を成功させるために、どれだけの人の助けを借りて、作り上げていくかを考えますと、そう簡単に中止にして欲しくないのですが、密閉状態のところでは、確かにウイルス感染が起こりうるという事で、今は我慢するしか仕方ないのでしょうね。
とても悲しい出来事です。

主催の側に立って考えますと、"辛い"という言葉では表せない程に大変な出来事だと思います。
お客様もチケットを大事に保管し、カレンダーに印をつけて、どんな公演を観せてくれるのか、ワクワク胸を躍らせていたでしょうから、急に中止です、と連絡を受けましても、たとえ、お金を払い戻ししてくれても、お金には変えられない夢を奪われたのですから、ただ事ではありません。
出演者は、その公演のために、長期間、一生懸命練習に励んで、多くの方たちに、幸せな気持ちになってもらいたい、これがお客様の明日からのパワーの手助けが出来たなら、また、お客様からもパワーをもらってもっと羽ばたきたい、と願いながら、頑張っているわけです。

そう考えますと、もう本当に大変な事が起きてしまった、と実感しています。

東京マラソンも一般参加は出来なくなりましたが、3月1日のパリのハーフマラソンもコロナウイルス拡大の恐れで中止になりましたが、今年は約4万4000人の出場が予定されていたそうです。
凱旋門からスタートして、コンコルド広場を抜けセーヌ川を渡り、ブローニュの森へと、パリ市内をくまなく走るコースです。
以前、アルザス地方からパリに遊びに行きました時に、偶然パリマラソンの日でしたが、車で行ったために、どこも交通止めになってしまい、その日は動くことが出来なかったのですが、素晴らしいコースを走るとても贅沢なマラソンコースだな、と当時から思っておりました。
それが、前日の29日に、フランス政府が急遽中止するよう通達し、キャンセルになったわけですが、どうしても諦められない人たちが、当日ポリスが止めに掛かっても、それを無視して、数百人がシャンゼリゼ通りを走り出したそうです。
フランス人らしい行動ですが、その気持ちもよく理解出来ます。

何とか新型コロナウイルスが終息してくれるように、祈っております。

明日は、ひな祭りですね。
日本のお子様たちは、ひな祭りは、祝日になりませんので、習い事や塾の日時と重なってしまい、ご家族でゆっくりひな祭りのイベントが出来ない事も多かったと思います。

今年は、学校も習い事も自粛の要請とあって、家にいらっしゃる方たちが多いでしょうから、ご家族で仲良く、ひな祭りを楽しんで頂けるのではないでしょうか。

何だか気持ちが暗くなると思いますので、桃の節句ぐらいは、明るくお過ごしになられると良いと思います。

私の子供時代は、学校が終るとまずは友達と真っ暗になるまで遊んで、帰ると、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物を母が作っていてくれて、家族で祝ったものです。
毎年、お雛様には、ひし餅とひなあられがお供えしてありました。

3月3日は、まさに、良くないことが起きないように、身を清め、お供えをして、邪気ばらいを行なう日です。

桃の節句のひしもちには、初節句を迎える女の子の健やかな成長と豊かな人生への願いが託されていますが、縁起物です。

皆さんも、お供えをして、3月3日は、邪気ばらいの日ですから、コロナウイルスを皆の力で吹き飛ばしましょう。

余談ですが、何故はまぐりを頂くようになったかご存知ですか?

ハマグリの貝殻は対でなければぴったり合わず、宮廷では貝合わせなどの遊びで使われたことから、一生添い遂げる仲の良い夫婦にちなんでいるそうですから、色々な意味で、”桃の節句”は、価値のある素敵な日だと思います。

今月は、イベントがキャンセルになることが多いですが、家の中で、素敵な音楽を奏でたり、CDを聴いたり、そして、ご家族でコーラスをしても楽しいのではないでしょうか。

どうぞ、皆さま、挫けずに毎日を有意義に頑張りましょう。

くれぐれもお元気にお過ごし下さい。